韓国のその場しのぎの言い逃れ

 

 海上自衛隊護衛艦「はまぎり」が自衛艦旗を掲揚して釜山港に入港する前の話ですが、韓国国防部は自衛艦旗旭日旗は別のものだと言い逃れをしていました。太陽の中心が旗竿寄りにずれているから旭日旗ではないそうです。

 この記事を見たとき「ああ、またやったな」という気がしました。旭日旗かそうでないかは太陽が中心にあるかないかということで決まるというような話は聞いたことがありません。それが本当なら旧軍の連隊旗だけが真の旭日旗です。国防部がちゃんと調べたとは思えません。その場しのぎに適当なことを言ったのでしょう。

 なぜすぐバレるウソを国防省レベルでもするかと言えば、その場しのぎの言い逃れが韓国では結構通用するからじゃないでしょうか。

 サッカーのキ・ソンヨンはサッカー日韓戦での日本を侮辱するための猿マネを「会場に持ち込まれた旭日旗に反発したからだ」と言い逃れしたおかげで差別主義者から憂国の士になることができました。

 ウソや言い逃れが通用するのが韓国なようです。日本では慰安婦問題は2015年に朝日新聞が見開き2面を使って全面敗北の記事を出して以降、完全なオワコンになってしまったのですが、韓国では事実を突きつけられてもびくともしませんでした。

 事実を探求するという観念が乏しいのか、都合の悪い事実は無視する考え方のようです。旭日旗問題だけでも旭日模様が公式・非公式に日本で普通に使われていること、在日米軍も使っていることなどを調べないで問題にしたのかもしれません。そしてそれが分かっても運動をやめないというのですから独特の感性というかなんというか。

 でも国防部の自衛艦旗旭日旗ではないという言い逃れは失敗でしたね。左翼勢力に攻撃材料を与えることになりました。キ・ソンヨンのように問題をすり替えられるくらいのインパクトが必要でした。

 

週刊朝日の思い出、左翼っぽくない雑誌だったなあ

 週刊朝日が休刊になりました。親の家では朝日新聞を取っていて週刊朝日も買っていました。

 家を出てからも新聞は朝日新聞で雑誌は週刊文春週刊朝日でした。

 週刊朝日ではデキゴトロジーという連載が面白かったですね。

 朝日新聞というと左翼嫌いの人たちからの受けが悪いですね。

 僕自身は偽善者が嫌いなので正義を振りかざす左翼や自分が愛国者の代表のような顔をする右翼が嫌いなのですが、朝日新聞は政治面、社会面、生活面は左翼丸出しでしたが1970年代後半以降の国際面は読売や毎日よりもレベルが高かったと思います。国際面については取材力がないのか産経なんかはでたらめでした。産経は統一教会世界日報並みで信用できませんでした。

 全般的に左翼チックな朝日新聞の中で週刊朝日はそれほど左翼に毒されていなかったようです。朝日新聞社は「アカイ、アカイ、アサヒ、アサヒ」で有名なほぼ新左翼朝日ジャーナルも出していました。毎日新聞でも出していた経済誌の「エコノミスト」も左翼でしたね。系列の会社内ですみわけができていたのでしょうか。

 さて、週刊朝日では広島県反日の丸・君が代闘争を批判するキャンペーンをやっていたことがありました。応援じゃなくて批判ですよ。1980年代、広島県の高校の校長が日の丸・君が代問題で自殺した時期より前だったと思います。

 当時は「朝日新聞内の反左翼系の記者たちのガス抜きにしているのかな」と思いましたがシリーズは完結せずに立ち消えになりました。社の主流の方針とは相容れなかったのでしょうか。

 同じ会社でもいろんな記者がいるということでしょう。これが週刊朝日の思い出での一つでした。

 朝日新聞でも記者の署名記事が出ることがありますが、あまりに左翼っぽい記者が書く記事が政治面から社会面、最後には文化面に移ったことがあった記憶があります。「やりすぎで移されたな」と思いましたが考えすぎでしょうか。テレビ・ラジオ欄で黛敏郎の「題名のない音楽会」の国粋主義的な回を批判している記者もいましたが、こういう記者は本当は論説室あたりで活躍したかったんでしょうね。

 

靖国神社のバカ宮司、なにごとも結果を考えてからすべき

 靖国神社のバカ宮司といっても今の宮司じゃありません。ここ何年かでも、何様のつもりか天皇陛下(今の上皇陛下)を批判するようなとんでもない宮司もいましたが、昭和から平成にかけて長いこと宮司の職に就いていた松平宮司のことです。何をやったかといったらA級戦犯の合祀です。

 A級戦犯の合祀は国内外に反発を呼んで結果として昭和天皇は参拝しなくなりました。上皇陛下は在位中に参拝したことはありませんでした。今上陛下も参拝することはないでしょう。天皇陛下が参拝できなくなってしまったのですから僕に言わせれば不忠の極みです。遺族にとっても天皇陛下が参拝しなくなったのは残念なことじゃないでしょうか。

 昔は外国の公式代表も参拝していたのですがそんなこともなくなりました。松平宮司東京裁判に思うところがあってA級戦犯を合祀したのでしょうが靖国神社にダメージを与えるだけになりました。

 松平宮司はこの結果を予想したのでしょうか。自己満足の代償にひどい結果がもたらされました。

 僕は元自衛官ですから先輩が眠る所として靖国神社に参拝するのですが、靖国神社はどんな国民でもわだかまりなく戦没者を悼むことができる場所ではなくなってしまいました。

 靖国神社は国家が管理する施設でなくなった以上、もしも国土防衛作戦などが起きて自衛官が戦死しても靖国神社にまつられるかは微妙なところでした。A級戦犯が合祀されてしまってはこんな物議をかもすようなところでまつられることはまず不可能になりました。自衛官が戦死したら先輩たちとは別の市ヶ谷の殉職者慰霊碑でまつられることになるんでしょう。なんかショボいですね。

 結果がどうなるか見通しを立てずにひとりよがりなことをすると大変なことになるという例でした。

 

旭日旗問題、やらなきゃよかったことをなぜやるのか

韓国が「旭日旗」の掲揚を許容

 海上自衛隊護衛艦「はまぎり」が多国間訓練に参加するため釜山港に入港したとニュースに出ていました。NHKのニュースを見ると艦尾に自衛艦旗が掲揚されていました。

 2018年に韓国で行われた国際観艦式では韓国側から自衛艦旗を掲揚しないように要請されたので海上自衛隊は参加を辞退しましたが今回はそういうことはなかったということです。

旭日旗キャンペーン

 こんなブログにたどり着く方なら先刻ご承知でしょうが韓国で自衛艦旗としても使われている旭日旗が「軍国主義の象徴」として批判されだしたのは2011年のサッカー日韓戦で韓国のキ・ソンヨン選手がサルの真似をして日本を侮辱したとして問題になった時、その選手が「会場に旭日旗があったのに憤慨してやった」と言い訳してからです。

 この経緯についてWikipediaを見たら資料源を付けてうまくまとめてありました。そっちを見た方がいいでしょうね。

 韓国選手がその場しのぎの言い訳に使ったということは当時でも旭日旗に対する反感はあったのでしょうが「軍国主義の象徴」として大々的に反発しだしたのはこの事件が契機になったのは明らかです。僕らは歴史が作られる現場を目撃することができました。

旭日旗に反対してなにをしたかったのか

 さて、韓国で行われている旭日旗軍国主義の象徴だと非難するキャンペーンが深く考えて始められたものとは思えません。そうだとすればあまりにもずさんです。単にキ・ソンヨン選手の行動を正当化するため、あるいは反日闘士としてもちあげるために旭日旗軍国主義の象徴だと「難癖」を付け始めたにすぎません。

 キャンペーンを始めた人たちは旭日旗の意匠をこの世からなくすことを目指しているのかもしれませんが、自衛隊でも旭日旗が使われ、在日米軍でも日本を象徴する意匠として使われ、一般社会でも軍国主義とは無関係に広く使われていることを知っていてキャンペーンを始めたんでしょうか。どうも知っていたとは思えません。

 旭日旗を非難しても自衛隊が隊旗として旭日旗の使用をやめるはずもなく、朝日新聞が社旗を変えることもないでしょう(いや、朝日新聞なら社旗を変えるかもしれません。「旭日旗は右翼が使っている」と指摘した記事を書きましたからね)。いかに韓国と親和性のある日本の左翼でも「韓国が嫌がっているから旭日旗を廃止しよう」などとは大っぴらには言えないでしょう。

 こうなると反旭日旗キャンペーンは日韓関係をこじらせる効果があるだけということになります。関係をこじらせることそのものが目的なら意味はありました。現に2018年の国際観艦式に日本は参加しませんでした。

 でも実利はねえ・・・旭日旗が絶滅したとしても韓国にとって何の得があるんでしょうか。日本に嫌がらせができるという自己満足でしょうか。

見通し

 韓国は大統領が国民の力のユン大統領になってから無駄な反日運動はしなくなるでしょう。

 今回の護衛艦の訓練参加で韓国人がまともなら旭日の意匠が日本で軍国主義と無関係に普通に使われていることが知られるようになればキャンペーンのようなことはしなくなるかもしれません。日の丸が嫌だと思う韓国人はたくさんいるでしょうが反日の丸キャンペーンをしないんですからね。

 隣国との関係が悪くなって良いことはありませんから旭日旗問題も有名な呪いの鉄杭のように消えてくれることを願いたいものです。

 1990年代に流行り始めた慰安婦問題も沈静化しつつあります。最近では「20万人の少女が拉致された」という荒唐無稽な話を耳にすることなくなりました。実態が知られるにつれて落ち着くべきところに落ち着くんじゃないでしょうか。日韓関係悪化の新たなネタが生まれるかもしれませんが事態はだんだん良くなるかもしれません。

本当?の軍国主義の象徴

 旭日旗は軍隊用の国旗として採用されたにすぎず軍隊そのものの象徴ですらなく、旭日の意匠は千歳あめ大漁旗にも使われています。これを考えるとドイツの鉄十字よりも軍隊や軍国主義との関係すら薄いんじゃないでしょうか。国旗のバリエーションのようなものですから海上自衛隊は海軍旗をそのまま使っていますし陸上自衛隊連隊旗は光線が16本から8本に減っていますが旭日の意匠です。

 意匠としての軍国主義の象徴といえば旭日旗ではなく旧軍の五芒星じゃないでしょうか。星が陸軍、錨が海軍のシンボルでしたからね。陸上自衛隊が旧軍が使っていた五芒星の代わりに桜を使っているということは旧軍との関係を断つためなのかもしれません。

 

 

 

科学の敗北、原発処理水の海洋放流

 原発処理水の海洋放流について韓国から調査団(視察団?)が来日したそうです。韓国は処理水の海洋放流について強い懸念を持っていると報じられています。

 そりゃ韓国としては心配でしょうがアメリカよりも反発が強いのには合点がいきません。隣国だから一番影響が大きいとか言っているようですが、海流の流れがどうなっているのかわかっているのでしょうか。真っ先に海流が到達するロシアが懸念するのはわかりますが韓国周辺に処理水が混じった海水が到達するのは地球を一周した後でしょう。そのころにはかなり希釈され、世界で一番処理水の影響が小さくなっているんじゃないでしょうか。

 安全なら飲んでみろとか農業用水に使えと言いますが、飲んだら当然人体から排泄されて最終的に海に流れるし農業用水として利用したら植物に取り込まれない水はもちろん、人間が食べて排泄されてこれも海に流れます。つまり結果は海洋放流と同じです。うまいことを言ったつもりなんでしょうが気が付いていないんでしょうか。

 科学的というほど高度なことでもない、文系の人間が考え付くようなことに気が付かないのでしょうか。

 狂牛病騒動のときと同じで無知な人間を扇動するのに利用しているんじゃないかとの疑問がわきます。

ロシア軍は戦略目標を変えたのか?

 キーウ周囲のロシア軍が後退しているそうです。

 ロシアの目標がドネツク・ルガンスク両州の分離であるにしろ、

「キーウはあきらめてやったんだからドネツクとルガンスクは独立させろよな」というより

ドネツクとルガンスクの独立を認めないならキーウそのものを陥落させるぞ」という方が有利な交渉ができるはずです。

 ロシアは二つの正面で軍事作戦を行う余裕がなくなっているのかもしれません。

 2008年のグルジア侵攻では和平交渉でグルジアが譲歩するにつれ少しずつ部隊を後退させていった(と思います)のに対して2022年のウクライナ侵攻はロシアにとって厳しい状態になっている感じがします。

 ウクライナの無害化という戦略目標は変わらないのでしょうが、それを達成するためのリソースが苦しくなってきたような感じです。 

人道回廊

 ウクライナ・ロシアの停戦交渉の中で非戦闘員の避難用の人道回廊(гуманитарный коридор)の問題が話し合われています。

 悪い予感しかしません。

「非戦闘員の避難のための時間的猶予と機会を与えたぞ」

「残っているのは戦闘従事者だけだよな?総攻撃を掛けられても文句はないよな」

という流れになりそうです。

 チェチェンやダゲスタンでの国内武力紛争(внутренний вооружённый конфликт)やシリアでも人道回廊は設けられました。そしてそれに続いて必ず大規模攻撃が行われました。