ロシアのウクライナ侵攻はあるかな?
ウクライナ情勢が怪しくなっています。
オリンピックとロシアの軍事行動という関係は、2008年の北京オリンピックと南オセチア紛争の関係を思い起こさせます。
2008年の南オセチア紛争は、夏の北京オリンピックの開会式の日のグルジアによる南オセチアへの軍事行動に対するロシアによる反撃という形で始まりました。
グルジアとしてはメドベージェフ大統領が北京オリンピックの開会式で不在、プーチン首相(当時)が休暇中というタイミングを狙って奇襲したのですが、ロシア軍はすぐに反撃、紛争発生の次の日くらいにはアブハジア正面からの侵攻も開始して、5日間で首都トビリシ近くまでロシア軍が侵攻して、戦闘行動は中止しました。
その後の交渉で南オセチアとアブハジアの独立を許すという結果になりました。グルジアはNATO加盟を望んでいたのですが、グルジアのNATO加盟はなくなりました(NATOとしてもグルジアのような厄介者を加盟させたくはないでしょう。グルジアのためにロシアと戦うなどまっぴらでしょう)。
ロシアにとっては成功体験ですからウクライナ侵攻もあり得るかもしれません。
グルジアが先に手を出した南オセチア紛争とは違ってロシアがウクライナに侵攻すればロシアへの風当たりは強くなるでしょうが、それを織り込み済みでもウクライナ侵攻でロシアの利益にかなうと判断すればロシアは侵攻するでしょう。
グルジアの経験をなぞれば、キエフ近くまで侵攻して停戦、その後の交渉でウクライナのNATO加盟を阻止、できればルガンスク、ドネツクの分離等も狙うかもしれません。
まあ、侵攻しなくてもここまでこじれれば、NATOがロシアと対決する決意をしない限りウクライナのNATO加盟はもう無理でしょうから、ロシアの目的は達成されつつあるのかもしれません。